試合結果。3戦1勝2敗。
RISE Nova西鉄ホール大会に行って来たコーチのてつです。
今回は3名出場して、
・Aクラス
・Bクラス
・トライアルBクラス
と、それぞれのクラスに出場しました。
1人ずつ書いていきます。
1人目。
トライアルBクラス、H田。3対0負け。
H田くんの試合が終わって、ウチの応援団がいる席に戻ったら、全員から疑問の声。
「なんで負けたの?」
H田くんのほうがクリーンヒットを多く当てて、相手の顔を何回も跳ね上げていたから、みんなH田くんが勝ったと思ったみたい。
負けた理由は、ラスト20秒ぐらいだったかな?
H田くんがバテて失速してヘロヘロ状態。
これ、いつも私が言ってるやつで、ラスト30秒で試合がひっくり返されるパターン。
ラスト30秒は本当に大事。
アマチュアキックあるあるです。
H田くんは最後の最後で、きつい表情まで出しすぎて、何か効いた?というぐらいヘロヘロ状態。
このラストで、私は「ヤバい。負けたかも。」と思いました。
それで判定は3対0で負けたので、私の感想は「あー。やっぱり。」
客席から見た印象と、リングサイドから見た印象はかなり違います。
リングサイドから見たら表情までわかるから。
ひいき目で見た私も負けたと思ったし、ジャッジ3名とも相手を支持したので、もうこれは確実に負けです。
そのくらいラスト30からの見栄えが悪かった。
あと20秒しっかり立つだけで勝てたのに、もったいない。
一番やったらダメなやつ。
ここまで判定をひっくり返されたのはウチとしても初かな?
あえて言うなら、H田くんは眼窩底骨折後だったから、用心のためにスパーをしていません。
だから、最初から力みすぎてバテたのもありますが。
会場に来ていたあるジムの会長が、試合前に選手に声をかけていました。
若い頃は結構有名なプロだった会長。
「疲れた所を絶対に見せるなよ!」
って何回も言ってた。
ホントそれ大事。アマチュアもプロも同じです。
疲れた所を見せたら、ジャッジの印象だけじゃなくて、相手も元気になるから。
H田くんは初めて負けました。
今まで上手くいきすぎていたから、調子に乗らないためにちょうど良い負けだったかも。
変に自信があったから、練習量も足りなかったし必死さもなかったし。
これは本人もわかってるはず。
まだ色々ありますが、それは本人に伝えているので。
まぁまだ3戦目。
これからは気持ちを切り替えて頑張りましょう。
2人目。
Bクラス、Y介。2対1負け。
これもみんな「なんで?」っていう判定。
これは私も「絶対勝った」と思いました。
それで負けたから、終わった直後はジャッジに対して頭にきました。
正直言って、こんな訳わからん判定つけられるなら、もうニ度とRISEなんか出らん!とイライラしてた。
応援団のいる席に戻ったら、みんなもまた「なんで?」って。
私も「これはわからん」。
Y介も「絶対勝ったと思った」と悔しそう。
客席で、試合動画をすぐ見直してみました。
すると、「ん?」という感じが・・・。
リングサイドからはY介目線で見ていたから、クリーンヒットだけを見ていたけど、第三者目線で全体を見てみたら、相手の安定感が目立つ。
Y介はパンチで相手のアゴを上げていましたが、打つというより揉み合いで腕を伸ばして顔を押している感じが強い。
これをダメージと取られなかったみたい。
相手は安定感とキレのある攻撃をしていて、見た目が強そう。
これもアマチュアあるある。
安定感があって、強く見えるほうが勝つ。
この相手は、前回の試合も顔をはね上げられているのに、2対1の微妙な判定で勝っていました。
今回のY介と全く同じ状態。
今回も2対1で判定が割れるのにも納得。
見る視点を少し変えると、全然違って見える典型的な例。
こういう相手でこういう判定は、ウチとしてもまた初めて。
判定は割れてるから、ジャッジ次第でどっちにも転ぶ試合でした。
前回の試合でY介は、「何をしてるの?」というぐらい自分の試合が出来ませんでした。
今回の課題は、自分の試合をする事。
それはしっかり出来ました。
しかし本人曰く、それがしっかり出来たのに負けだから悔しいって。
その気持ちはわかる。
でも、前にブログに書いたけど、トライアルBクラスだったら、自分のやる事をやれば勝てるレベル。
Bクラスからは、自分のスタイルを出すのは当たり前。
レベルが上がると、そこからが勝負。
誰が見ても勝ちという試合にしないと。
それが出来てないのに、ジャッジに怒りの矛先を向けた自分が恥ずかしいです。
Y介は今回の強い相手にも自分の試合が出来たので、あとはさらにそのレベルを上げていこう。
一緒に考えて頑張ろうかね。
3人目。
Aクラス、M元。2対1勝ち。
この判定は逆に負けたと思いました(^^;
今回は全ての判定がそんな感じ(^^;
M元くんの判定の時、まわりの反応を見てから、勝ったの?とやっとわかったぐらい。
なんで負けたかと思ったかというと、相手が強すぎたから。
この試合は、この日のイベントのトリでした。
Aクラスで一番キャリアがあって、体重が重いクラスの人達がラスト。
M元くんの相手は強くて有名みたい。
リングに上がる時に客席の声が聞こえました。
何人も、
「あの人強いよ」
「まだアマチュア?プロでいいんじゃ?」
とか話しているのが聞こえました。
相手の前回の試合は、セミプロで出場して1RKOで勝っているのは知っていましたが、客席が話しているのを聞いて、「そんなに強いの?」という感じ。
M元くんは久しぶりの試合でブランクは2年。
ヤバいかも・・・(-_-;)
試合が始まって、相手が何発かパンチを出したら、それがすぐ確信に変わる強さ・・・。
あ。マジでヤバい・・・(-_-;)
しかし、M元くんはそんな相手と打ち合ってる。
しかも、まともにもらわずに当ててる。
2R目の打ち合いで、逆に効かせて相手は失速。
そこから自分のスタイルとペースを淡々と続けて、まさかの2対1で勝ち。
客席からも「勝った。すげぇ。」って聞こえました。
セコンド位置から見たら、効かせたパンチのシーンが選手と重なって見えなくて、相手の動きを見て「あれ?効いてる?さっきのパンチ、あれ当たってた?」
というシーンがありました。
これは応援団の席からのほうが見えたかも。
この勝ち方は、本当に気持ちで勝った感じ。
あれだけ強いパンチもらったら普通はひるむけど、気持ちで打ち合ってた。
地力は相手のほうが完全に上でしたが、M元くんは気持ちの強さで打ち勝ちました。
これは本当に私も感心。
大したもんです。
大金星の勝ちになりました。
あとはその中でも、ストレートとローで自分の試合を組み立てるという事も出来たので、とても良い勝ち方。
今回の試合で強化する所もわかりました。
「全敗はしたらいかん」という責任感もあったみたい。
あと、とても気持ちが強い所を見せましたが、ジムに来ない日にインターバルをやって、気持ちが強くなる練習を意識してやっているそうです。
練習が活きてますね。
H田くんは見習って。
今回は3人それぞれにとって、勝っても負けても次に繋がる結果となりました。
選手とセコンドの皆さん、お疲れ様でした。
応援に来ていただいた方、ありがとうございました。
相手のジムと選手、イベントスタッフの皆様、ありがとうございました。