試合のオマケ話
前回の続きで、セコンドの話。
今回、坂元くんはセコンドの仕事をミスする事なく出来たのか?
皆さん気になっている事だと思います。
まず会場に着いてから、坂元くんがスマホをいじって、一生懸命インスタのアップをしている所をY希が発見して、笑って見ていました。
私:「やる事をやっておけば、インスタとかしていいからね(^^;」
坂元:「大丈夫です!選手のアップの時間も確認しています。」
おっ!
学習していますね。
素晴らしい。
(※6月4日のブログ「試合のオマケ話」の①参照。)
【第1部】
試合前のアップで。
坂元くんは、デビュー戦のH田くんのアップについて行きました。
アップが終わって帰って来て、坂元くんが、
坂元:「アップの時に、少しアドバイスしときました。」
と言ってきたので、
私:「何を?」
と、確認したら、
坂元:「自分の経験も踏まえて、まっすぐ下がったらいかんよって言いました。」
と、得意気な顔。
私:「何言ってんの!!
そんなアドバイスはしたらダメって!!
トライアルBクラスのデビュー戦ばい?
下がる事なんて絶対ないから!!
下がるという選択肢を考えさせるなって!!」
なんてダメなアドバイスをしてしまった事でしょう。
下がったらダメなのに、下がり方を教えるなんて。
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知らない人のために、私達が参加している団体、このRISE Novaの各クラスから説明しておきます。
上から、
・Aクラス
・Bクラス
・トライアルBクラス
・Cクラス
Aのほうが強くなります。
「Cクラス」は初心者向けで、ルールを1本取りにして、なるべく危険がないようにしているクラスですが、そのルールだとキックボクシングではなくなるので、ウチは出ていません。
「トライアルBクラス」からデビュー戦が可能です。
「Bクラス」以上になると、実績を積まないとエントリー出来ません。
実績がないのに、「Bクラス」や「Aクラス」でエントリーしても、運営側から断られます。
このRISE Novaはクラスが細かく、しっかり線引きしているので、選手の実力を試すのにわかりやすいです。
Aクラスで勝ちを重ねれば、プロでエントリーが出来るようになります。
プロとして、九州のRISE WESTで頑張れば、中央のRISEに行けます。
ついでに説明↓
他に、ウチがよく出場するKPKBは、
「Aクラス」と「Bクラス」の2つのクラスがあり、アマチュアトーナメントで優勝すればプロになれます。
KPKBのプロのチャンピオンになれば、Krush、K-1に出場出来るチャンスが来ます。
最近ウチが参戦したK-1アマチュアは、「Aクラス」「Bクラス」「Cクラス」の3つ。
こちらも実績がないと上のクラスでエントリー出来ません。
各地の予選を勝ち抜けば全国大会があります。全国トーナメントのAクラスで優勝すれば、K-1のプロになれます。
個人ジムが主催しているような大会になると、ここら辺の線引きが曖昧な所が多く、実績がなくてもAクラスでエントリー出来たり、実績がなくてもプロとして出場出来ます。
その自分の大会の中でベルトを作ったりしているので、私は興味ありません。
ですので、ウチはRISE、KPKB、K-1をメインで出場しています。
私は中央で活躍する選手を育てたいので、そこまで考えて大会を選んでいます。
上に繋がらない地方の自主興業は見ていません。
《余談》
先日の大会で、自分のジムで自主興業をやっている所の選手が、RISE Novaにエントリーしているのを初めて見ました。
2名出て、1名がKO負け、もう1名は判定負けしていたので、やはり自主興業とメジャー大会とでは選手層が違うのかなと思います。
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話を戻します。
H田くんはトライアルBクラス。
トライアルBクラスというのは、相手の攻撃を外したりする技術はありません。
マス・スパーしかした事ない人にはわからないかもしれませんが、試合の感覚は同じではないので、キャリアがないと上手く外したり出来ないです。
相手が殺す気でガンガン突進してくるので、まともに打つ事や蹴る事も難しくなります。
RISEのBクラス以上だと、その攻撃が当たらなくなるので、技術が必要になります。
キャリアとともに、そういう技術が使えるようになってきます。
今回のH田くんはトライアルBクラスなうえに、デビュー戦。
相手の攻撃を下がって外したりする技術なんかありません。
しかもアマチュアは下がったら、ほとんど負けます。
それを坂元くんは、絶対与えてはいけない選択肢の「下がる」というワードを与えてアドバイスしていました。
デビュー戦の選手にそんな事を言ったら、「下がっていい」「下がる事もある」というふうに、下がるイメージがついてしまいます。
私はすぐ、H田くんに訂正。
私:「下がり方のアドバイスを受けたらしいけど、下がる事なんてないから。」
坂元くんから、その話を聞いて良かった。
危ない、危ない。
まだ彼から目が離せません。
でもしょうがない。
坂元くんだから。
私が坂元くんに
私:「あ。ブログネタになった」
と言ったら
坂元:「うわ~(´Д`ι)」
坂元:「会員様に聞かれたら、オレ言ったすかね?って、ごまかそ。」
と言ったのが面白かったので、忘れないためにスマホに書き込んでいたら、横から私のスマホを覗き込んで、
坂元:「あ!それ書いたらダメっすよ!!」
って。
覗き込むなって。
ちなみに、「まっすぐ下がるな」というのは、動ける上級者への指示。
彼は色々と失敗します。
しかし、彼はキャラ的に許されてしまいます。
みんな
「坂元くんだから。」
で、済ませてくれるんです。
本人は「それ、微妙じゃないですか?」と言うけど、普通は怒られるような事が、それで済まされるって良い事でしょ。
【第2部】
帰り道。
彼は野球ファンです。
その日はクライマックスシリーズがあっていたみたいで、助手席で一生懸命スマホで観戦していました。
車を出すのは私。
往復の運転も、もちろん私。
セコンドで声を出すのも私。
かなりきついです。
しかし、坂元くんは助手席で楽しくスマホで野球観戦。
車を出して、運転してもらっているという意識が全くない。
キミは”イチ会員”じゃないんだから。
しかもセコンドで、余計なアドバイスをして選手を混乱させておいて。
でも、まぁ、坂元くんだから。
帰り道の高速は、事故で渋滞していました。
下道で行くか、そのまま高速か、私は運転しながらすごくすごく悩んでいました。
どっちが早いんだろう。
高速を下りるなら、もう時間がない。
インターを行き過ぎてしまう。
かなり焦ります。
隣の坂元くんは、そんなの気にもならないみたいで、スマホで野球観戦に夢中。
私の心の声:「あ。坂元くんはここら辺が地元だ。下道に出たらわかるかな?下道だと熊本までどのくらい時間かかるとかわかるかな?」
と、思って坂元くんに質問。
私:「柳川からの下道と、高速どっちにしようかと思って。下道だと、どのくらい時間かかる?」
坂元くんは、スマホ見ながら軽~い感じで、
坂元:「2時間ぐらいっすねー」
・・・コロス。
という事で、今回も頑張った坂元くん。
今後の成長に期待します。
BLAST FITNESS 1周年おめでとう。
↓カメラに気付いて、「セコンド頑張ってます」という雰囲気を出してる顔を作ってます。
※撮影者:かよ