24日の試合の感想
井上選手の大ファンを公言しているコーチのてつです。
いつからファンなのかと、会員様に聞かれて気になったので調べてみました。
井上選手は、鳴り物入りでデビューしているから、デビュー戦から結果には注目していました。
本当に試合を見るようになったのは、2014年12月のオマール・ナルバエス戦から。
この試合を見て「これはヤバい」と思って、それからですね。
もう10年になる。
今回のブログは、24日にあったボクシングの試合の感想なので、興味ない人には全く面白くない内容です。
しかも長い(- -;)
すみません。
ニュース記事やコメントから、興味深い話を書き出しているので、考え方やマメ知識としていいかもです。
まず、
【佐々木尽vs坂井祥紀】
今回はメインの試合が代役になったから、メインより、セミの佐々木尽選手を楽しみにしていました。
そしたらまさかの、坂井祥紀選手にすごく驚く事に。
打たれ強い。
気持ちが強い。
それもそのはず、坂井祥紀選手は高校卒業後にメキシコに渡り、メキシコでプロデビュー。メキシコやアメリカなどで試合を重ね36戦を海外で戦い帰国。
練習は納得いかなかったら5時間やってるらしいです。
高校で何か実績があるわけでもないのに、高校卒業後にボクシングのために海外に行く思い切りにビックリ。
さらに5時間練習て・・・。
すごい。
そりぁ気持ちも体も強い。
佐々木尽選手も解説の中で、そういう興味深い話がありました。
佐々木選手のウェルター級は中量級。
中量級はスピードもパワーもあって、選手層がとても厚い階級。
世界タイトル挑戦のチャンスすら回ってこないぐらい。
だから、日本人の世界王者がまだ誕生していません。
(見てみると、日本では馴染みのない重量級のほうが世界では多いですね。ミニマム級になると世界で300人しかいない。)
佐々木選手は、選手層が厚くて激戦区の中量級で、日本人初のウェルター級世界王者になると宣言しています。
解説の話の中で、
解説A:「自分を信じるられるだけの努力があって信じられる。佐々木選手はそれだけ自分を信じられるという事は、それだけの厳しいトレーニングをしているという事だと思います。」
解説B:「佐々木選手の取材に行ったけど、佐々木選手は『ボクシングして家帰って。その繰り返し。遊ぶという事を全くした事がない人生なんです。』と、そんな話をしていました。」
と、言っていました。
遊んだ事がないボクシング漬けの毎日。
すごい。
だからこれだけ自信もあるんでしょうね。
私も昔に戻れるなら、もっと頑張れば良かったと後悔しています。
こういう事に早く気付いて、実行出来る人が勝っていく人。
ウチの選手達には、後悔がないように頑張ってほしいと思います。
今回の結果は佐々木選手の判定勝ち。
今後が楽しみです。
メインの
【井上尚弥vaキム・イェジュン】
正直言えば、
今回の試合は、今までの井上選手の試合の中で、少しも楽しみがなかったです。
パウンド・フォー・パウンド3位内の常連選手と、世界挑戦権もない選手との試合だから差がありすぎる。
いつも井上選手の試合が近くなったらワクワクするし、ドキドキしながら試合を観戦していましたが、今回は全くそれがない。
「相手が井上選手相手にどれだけ出来るんだろう」や、
「井上選手は今回どんな技術を見せてくれるんだろう」
という期待が全く持てません。
だって、技術を見せるまでもなく、120%危なげなく勝つとわかってるし。
3Rぐらいで終わるだろうと思ってたけど、案の定、4RKOで終わりました。
2人の選手はあまりにも格が違いすぎて、普通は絶対に組まれる事がない試合です。
キム選手は、井上選手に全てにおいて勝てないから、負けて当然の気持ちで相討ちや玉砕覚悟でガンガンいくかと思っていました。
そしたら意外と手を出さない。
すると、井上選手が打っていった所に鋭いカウンターを良い角度で打ったので、そういう作戦で完全に勝ちにいってるとわかって「なるほど」と思いました。
勝つ方法として、そこを狙うんだと勉強になりました。
言って、そのくらい。
ちなみに、ウチのアマチュア選手でそれを真似したらいかんよ?
ボクシングの世界タイトルマッチは12Rだから、今回はそのどこかで1発当てて倒してやろうと狙う行為。
ウチらのアマチュアは、合計2分か3分ぐらいしかないから、見てる間にポイント取られて負けてしまいます。
ガードしても打たせていたら相手に旗上がるし。
もし、その2分3分の間で1発を狙って倒せるならいいけど。
まずもってこの1発狙いは、井上選手とキム選手の実力差がありすぎるから狙った行為。
ウチらのアマチュアは、クラス分けで実力を合わせてあります。
※今回の試合を、面白く観戦する為の余談⬇
(ネットニュースで取り上げられていました。)
選手の事がわかったら、普通に見るより楽しく見れます。もう終わったけど、興味深い話だったので紹介しておきます。
キム・イェジュン選手は代役です。
1月13日のブログ「24日のグッドマン戦中止」に散々文句を書いてしまったので、代役というのは皆さんわかっているかと思いますが、キム・イェジュン選手のランキングはWBO11位のみです。
4団体王座統一戦なのに、他のWBA、WBC、IBFの3団体はランキング外。
キム・イェジュン選手は、その3団体では挑戦者資格となる15位以内にも入っていません。
しかし、今回はその3団体が防衛戦として認める”特別許可”を出したため、4団体統一王座防衛戦として行われることになったそうです。
日本ボクシングコミッションの事務局長の話で、
「世界ランカー相応の資質があると判断されたと、各団体から特別許可と連絡がありました。」
って。
いやいや。
本当の所は資質とか関係なく、興行を考えての事でしょうけど。
さらに、
キム・イェジュンは5歳の時に児童養護施設に預けられ、19歳まで施設で育った人。
幼少期は親がいなくてつらかったと言っています。
身体が小さかったから他の生徒達にいじめられたそうです。
地元紙のインタビューでは試合前、学校の校庭でいじめられたことを思い出すと語っています。
苦労していますね(- -;)
彼はアマチュア経験がなく、20歳からボクシングをはじめました。
ボクシングを始めたきっかけについては
「お金を稼ぎたかった。
スポーツ選手として稼ぎたかったが、ボクシングは20歳で始めても、才能があればうまくなれるスポーツだと思った。
人生を変えようと思って始めたということもある。
ボクシングはお金や後ろ盾など必要なくて、2つの拳で戦って全部勝てばいいスポーツ。
それだけは自信があった」
だそうです。
これを読んだら「応援したくなる」と皆さん思われるかもしれませんが、彼は試合が決まった時点で超ラッキーボーイ。
⬇
・キャンセルによる、「棚からぼた餅」のタイトル戦。
・本当は挑戦者資格がないけど、強引に組まれたタイトル戦。
・これにより、世界のトップボクサーみんなが試合を希望してもなかなか出来ない、ボクシング界のトップスター井上選手と試合が出来る。
・今回のキム・イェジュン選手のファイトマネーは約1億9000万円らしい。
すげー。
そりぁ、そんなんだったら1日前に言われても試合を受けるでしょ。
これで彼は、よく言う”人生勝ち組”になったので、ボクシングを頑張ってきて良かったねー。と思いました(^-^)
この試合で井上選手は、現役単独最多となる世界戦通算24勝。
次は春にラスベガスで試合と言ってたから、妻と2人で「ラスベガスに応援行こう!」と冗談を言ってました(笑)
そのペースだと、今年4試合あるかも?
楽しみ(^-^)