ダメージの話②
前回の続き。
最近のボクシングで立て続けに起こった事故ですが、水抜きも原因の1つではないかと考えられています。
ウチとしても、【対人練習・試合の注意事項】の文章の中に、
●試合前の極度の水抜き禁止
脳を保護する水分が足りない状態(脳脊髄液の減少)だという見解もあるため。
と入れました。
水抜きについて書いた記事がネットに出ていたので、抜粋して紹介します↓
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【指摘される「水抜き」の危険性】
今回の事故には、様々な意見が飛び交っています。まずJBCも懸念を示した「水抜き」について。なぜ「水抜き」の危険性が指摘されているのでしょうか?
今のボクシングは、試合で少しでも有利に立つために計量の当日まで身体を大きくすることがトレンドです。しかし、身体が大きくなれば当然体重も増えます。そこで、リミットの体重まで大幅に落とせるように体内に水を多くためこんでおいて、一気に抜く。そうすると身体の大きなフレームと筋肉量は残ったまま、契約体重は守れる。そして計量後に水を飲むなり食事を摂るなりして体重を戻せば、よりよいコンディションで戦える。「水抜き」とは、そういう発想から生まれた減量方法です。
けれども、この「水抜き」が脳に深刻なダメージを与え得るのではないか、との指摘もあります。「水抜き」をして脱水状態になった脳は、その後に水分を摂取したからといって、すぐに元通りになるわけではない。ということは、本来脳のまわりを保護すべき水分を失ったまま、頭を殴り合うことになりかねません。
だから、「水抜き」は頻発するリング禍との関連が指摘されているのです。もちろん、「水抜き」が今回の死亡事故の直接的な原因であったと結論づけるのは早計に過ぎるでしょう。しかしながら、医学的にはそのようなリスクが存在するという事実も押さえておく必要があるのだと思います。
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といった内容の記事でした。
アジア最大の格闘技団体ONEでは、水抜きは禁止です。
選手の健康と安全を最優先に考えた独自の計量制度を採用しています。
ハイドレーションテストというのを計量とあわせて実施するのですが、このハイドレーションテストとは、選手が適切に水分を保持しているかを確認するための検査で、尿比重を測定します。
このテストにより、過度な水抜きによる体重減少を防ぎ、選手が安全に戦えるようにしているらしいです。
というように水抜き禁止の団体が出てきました。
そのうち色々な格闘技や各団体も、このハイドレーションテストを採用するかもです。
直前に水分だけで大量に体重を落とすのではなく、長期的に脂肪から落としていったほうが良いと思います。