頑張ってます②

嫌がらせを受けたコーチのてつです。

ある午前の部の話。
この日は、12時になったらダッシュでジムを出ないといけない用事がありました。
午前の部は元々12時までに片付けて出てもらうのですが、プロコースは気にせず使わせています。
しかし、この日は12時に出ないといけないので、プロコースのS誠に「今日はごめんけど、12時にダッシュで出らなんけん。」と伝えていました。
するとS誠は、狙ったかのように12時ちょうどぐらいに、灰がフル満タンに溜まっている蚊取り線香を、蹴飛ばしてひっくり返すという凶行に走りました。

すげー( ̄□ ̄;)
やってくれたよね。
わざと?

※注:S誠はとてもいい人です。

さて、本題。

次の頑張ってますネタは、インストラクターの坂元くん。

彼の昔。
デビュー戦の話。

※注:今回も長いので、超暇な時にでも読んでください。

かなり前の話です。
何年前かな?
ジムとして試合に出た初期の頃で、記録も残していない時。

前回のブログに書きましたが、試合に出る度に色々と統計が出てきました。
普段のみんなの練習は常に見ています。
見ていないようで、見ていますよ。
本当に見られなかった時は、「今日は全然見れなかった」と伝えていますよね。

「このくらいの練習量で、この試合内容か。」
といった感じで、試合でどれくらいの結果が出せるか見てきました。
その結果、やらせる事を増やしてきて、今のスタイルが出来上がったという感じです。
もちろんまだ進化すると思います。

この話は本当に初期の初期なので、試合に出る基準は低いし、「これが出来ないと出さない」というのも特にない頃。
どのレベルでどの程度通用するかわからなかったので、常に練習に来て頑張っている人で、対人練習の様子を見て判断していました。

さて、坂元くんのデビュー戦。
彼はとにかくセンスがない。
でも、とてもとても努力家です。
あきらめずに、人の何倍も練習しています。
彼の練習を頑張っている姿をずっと見ていました。
試合に出たいというので、さっそく出してみる事に。

試合開始のゴングが鳴った直後から、相手が凄い勢いで殴ってきます。
するとビビったのか、いきなり下がった。
下がったと思ったら、2分間ずっとロープからロープまで下がり続けて、打たれ続けて終了。
2分間ずっと・・・。


怒怒
怒怒怒
━━━━ヽ( `皿´ )ノ━━━━!!

いやー。
セコンド陣は怒鳴り続けましたね。
「前に出ろ!!!」
(この時に怒鳴っていたのは、私とT嶌くん。)

私は高校からボクシング。
最初のデビュー戦は、とにかく勝ちたいから、ただずっと手を出して前に出て勝ちにいきました。
今でも覚えています。
「顔の前から4つ打ちをずっとして、手を出し続けてやる。」とそれだけを決めて、本当にそれだけをずっとやった試合でした。
技術もないから、それしか出来ないし。
高校ボクシングのデビュー戦(1年生大会)をやる頃には、気持ちが弱い人達はスパーや練習で心が折れて部活を辞めます。
ですので、気持ちが強い人達しか試合に出ないし、そういう人達しかいませんでした。
(ちなみに、この時セコンドで怒鳴っていたのは、高校ボクシング出身の2名。)

坂元くんの試合を見て、なぜ思いっきり殴り返さないの???勝ちたくないの???
と、いきなり「???」状態。
思いっきり殴り返さないのが、もどかしい。
やっぱりこういう一般のジムだと、ボクシングの部活みたいに闘争心がある人だけではないですもんね。
だから、この坂元くんの試合で衝撃を受けました。
「こういう人もいるのか・・・」と。

(私がプロの時は、一般の会員様は全く見てもいないし、声もかけないし、会員様の試合も見た事がありません。
自分の事だけに集中していましたので、感じ悪いヤツだったですよ(^^; 
私の過去を知っている人は「怖かった」と、よく言います。
ですので、一般の会員様がどんな感じか、よくわかっていませんでした。)

BLAST立ち上げ当初はみんな技術がないから、マスでも怪我が多すぎて、試合前にスパーをさせきれなかったのも原因だと思います。
これは私の責任。
とは言っても、殴り返さず、2分間ずっと下がり続けるなんて想像も出来なかった。
それに、この時からそれぞれに「これをやる」という課題を言ってたし。
ちなみに調べてみたら、この時の坂元くんの課題は「下がらない」。
この時の試合は5名出場して、2名はそのやる事が出来て、3名出来なかったかな。
普通に言うだけで出来る人は自分で出来るけど、出来ない人もいます。
だから今はしつこく、一人一人に耳にタコが出来るぐらい言って、課題を徹底して、出来るまでやらせています。
この時の試合は、その「やること」が出来なかった組で、他にもひどい試合をした人がいましたが、誰がどう見ても坂元くんがナンバーワン。MVP。
この日の私のキレ方はひどかったみたいで、帰りはみんな私に近付かないで、やたら距離をとって歩いていました(笑)

坂元くんのデビュー戦をまとめると↓

・試合中はセコンド陣から怒鳴られ続けて、2分間下がり続けて、何もできずに負けた。
・友人が何人も応援に来てるのに、何も出来ずに2分間ずっと打たれ続けた。
・その友人達は、怒鳴り続けているセコンド陣のすぐ後ろの席。
・さらに、グローブを渡す係の人はまさかの前の会社の上司。(←これ偶然。)
・試合中、試合後に私がぶちキレている。

帰り道、彼の心境はどうだったのでしょうか・・・。

試合で私がキレたら、私が見ていない所でインストラクターのサダムがその人をフォローして励ましてくれています。
お母さん的な存在。
この試合直後も、坂元くんに優しいサダムフォロー入りました。

ついこの前、坂元くんから初めて聞いたのですが、この試合後は言葉のフォロー以外に、後からサダムの長文の励ましLINEが来たらしいです。
それを見た坂元くんは、泣きながら家に帰ったそうです。

ウケる(笑)

あ。
違う。
笑う所じゃない。

いつも思いますが、サダムのフォローに感謝。
もう「サダムフォロー」と命名していいぐらいの一つの技。

そんな坂元くん。
それでも、あきらめずにコツコツ努力を続けました。
かなりひどい試合をして、めちゃくちゃ怒鳴られて、友人の前で恥をかいたら、普通は辞めると思います。
しかし、そこが彼の本当に強い所。
あきらめない。
ジムに来ない日もトレーニングしているし、人の何倍も努力し続けています。
ただセンスがないので、人の何倍も時間がかかっていますが。
でも、これも才能ではないでしょうか。
「あきらめずに、どれだけ時間がかかっても努力を続ける。」という姿勢。
どんな状態でも、どれだけやられようとも、あきらめない気持ちは私は好きですね。
これはなかなか出来ないでしょ。
あきらめるのは簡単。
器用で色々と簡単に出来てしまう人のほうが、壁にちょっと当たったぐらいで、すぐあきらめるというのを数多く見て来ました。

そんな彼も、とうとうインストラクターになりました。
普通の会員様達よりは強くはなりましたが、試合組の人達のほうがもちろん強いです。
だから強さでインストラクターになったのではありません。インストラクターになる時に軽く紹介していますが、

『坂元くんはアドバイザー的な存在になります。
各種資格を取得し、筋トレや、食事面のアドバイス等が出来ます。
会員様の役に立ちそうな知識を、これからも増やしていく予定です。
彼はこれからジムの運営にも関わってもらうので、インストラクターになってもらいました。』

と説明しました。
「ジムの運営」という所ですが、彼の人間性は本当に信頼出来るし、絶対にあきらめない強い気持ちもあるので、ある事を任せることになります。
彼なら頑張ってくれるでしょう。
知っている人は知っていますが、また今度詳しく説明します。

ちなみに坂元くんは、この時の試合の映像を自分の戒めとして使っているらしいです(笑)
私達の怒鳴っている声が、まともに入ってるって。

まだまだ坂元くんは進化しますよ。

【余談】

こういう試合をした後は、ジムに顔が出しづらくなるものです。
私は、それでも頑張ってジムに来る気持ちを褒めたいです。
しかし普通に、
「お疲れ様でした(^-^)」
では面白くない。
ここが、私の性格が歪んでいる所。

この試合後、坂元くんが勇気を振り絞ってジムに来ました。
そして私は、めちゃくちゃ怖い顔をして、

私:「よくジムに顔を出せたね・・・。」

と、低い声で一言。

坂元くん硬直:「・・・。」
まわりの人達:「シーーーン・・・・・。」

もちろん冗談(笑)
しかし、坂元くんもまわりの人達も、冗談と思ってないから静まりかえって顔が固まっちゃった(笑)

いや。
これ、
マジで笑えなかったでしょう。
オレひどい(^^;

そしたら、横でいつも一緒にいた「タカ」が、私の冗談に気付いて笑ってしまいました。
私も笑いをこらえていたので、我慢出来ずに笑ってしまいました。

私:「なんや~タカ。笑ったら失敗やん(笑)」

※タカとは県外の警察に合格して退会しました。色々教え込んでいたので、私の事をよく知っています。

これは、マジで笑えない冗談だったと思います(笑)
ちなみに私は、ガッツリ怒っても次の日はリセットして、切り替えて今まで通りという性格です。
でも、人道に反する事をされたらリセット出来ないかも。

KICKBOXINGGYM BLAST

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